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「HAUNをつくる人」インタビュー 自分の暮らしを自由に選ぶことができるHAUN

profile
古賀百合絵さん
Atelier L シニアマーケティングコンサルタント

2012年ユニ・チャーム株式会社に入社、消費財のブランドマーケティングに従事する傍ら、副業制度を活用し、ホテルマーケターとしてホテルの立ち上げ等に携わった後に独立。2019年〜株式会社Noum Brand Director、2020年〜株式会社SanuでMarketing・PR部門の統括を行う。

目次
  1. 1. 家はブランドで選ぶことができる
  2. 2. HAUNという安心感のなかで、街をホッピングする
  3. 3. 心地の良い距離感のある、公園のような住まい

1. 家はブランドで選ぶことができる

HAUNに関わったのは、どのような経緯だったのでしょうか?

これまでホテルやコワーキングスペースなど、空間に関わるブランドのマーケティングを手がけてきて、次は住まいに関わるブランドを作りたいと思っていました。ホテルは非日常の世界を描いているし、ホテルの次にコワーキングスペースを作ったときも、もっと人の日常に踏み込んでみたいと感じ、やはり最も滞在時間の長い「家」に携わりたいという思いがありました。

私もこれまで東京のいろいろな街に住んできましたが、いつも家探しには苦労してきました。川や公園に隣接していて、窓が大きくて、たくさんの植物と本を常に自分の視界に入れられるような家に住みたいと思っているのですが、そういう希望は検索条件には当てはまらないし、直接不動産屋に行ってもなかなか探せませんでした。日本では、駅から何分、部屋の広さが何平米というかけ合わせで家を決めていることがほとんど。住み心地といった観点で選べるようになるといいなと考えたときに、ブランドで選ぶことができるんじゃないか。このブランドなら、このくらい住み心地がよくて、このくらいの家賃で、きっと建っている街もいいに違いないという、ブランドで住まいを選ぶという行動に変えていけるんじゃないかと思っていたんです。

HAUNの話を聞いたとき、ここなら自分の好みの家に住めるんだという安心感を作っていけるんじゃないかと思い、このプロジェクトに携わりたいと思いました。

HAUNのどういうところが安心できると思ったポイントですか?

自分好みの家に住みたいと思ったとき、例えば100%満足できる家を建てるのは、お金もかかるし、ある程度定住の意向がないと難しいですよね。でも、今後、都市にはもっと単身の世帯が増えてくるし、賃貸でも「自分の暮らしを好みで選ぶ」ことを、若い、転職や転勤などで引越しをする機会が多い世代に開いていける可能性を感じました。私自身が家探しで苦労したことをHAUNで表現したいと思います。

特に社会人になってすぐの頃は、家賃の制約があって自由な家探しができなかったり、何かを諦めて家を決めているんじゃないかと思います。それがHAUNならもっと自由に、一人暮らしの気ままさと、シェアすることで得られる手に届く上質さが実現できると思います。

2. HAUNという安心感のなかで、街をホッピングする

プロジェクトの中では、どのように関わられていますか?

今回はマーケティングの部分、どんな人にHAUNに住んでほしいか、その人にどんなメッセージを届けるかという、コミュニケーションのデザインをお手伝いしています。

先ほど話したように、まだまだライフステージが流動的で軽やかに暮らしたいけれど、自分の住み心地は諦めたくないという人にぴったりだと思います。HAUNは将来的に都市に展開をしていくプランがあるそうなので、いずれはいろんな街のHAUNに数ヶ月ずつ住まいながら暮らすという世界も実現したいですね。「HAUNだから住んだことのない街に住める安心感がある」、「HAUNだからある一定の自分の好みを反映してくれている」、そういう選び方をしてくれる人が増えるといいなと思っています。

最近は、自分の家とオフィスのほか、休日にいろいろな場所に出かけたり、移動が多い人ほど幸福度が高いという研究結果もあるそうです。私自身もこれまで何度も引越しを経験して、今も東京と自然を行き来する生活をしていますが、あちこち移動をして自分が住んでいる世界を知れば知るほど、幸せになるという実感があります。HAUNを通して、まずは東京という都市を知っていくと、その人の幸福度にも繋がっていくのではないかなと思っています。

確かに引っ越しすると、その街と縁ができて、行動範囲もどんどん広がりますね。

住んだことがあるその土地には愛着が湧きますよね。そうやって、自分がホームだと思う場所が増えれば増えるほど、街を大事にしたいという場所が増えていき、社会問題への関心に繋がっていきます。人が移動して住むということは、少し大袈裟に言えば、世界を良くする一歩目なんじゃないかという気持ちがあります。

3. 心地の良い距離感のある、公園のような住まい

コンセプトの一つである、コリビングについてはどのように考えていますか?

コリビングは、住まいだけではなく働くという要素も合わせた空間のコンセプトと言われていますが、これまでホテルなどのブランドを手がけてきた経験上、空間も人間関係も「開く」と「閉じる」のバランスがすごく大事だと思っています。

例えば、所有の無駄を省こうと思うと、自分の占有スペースは少なくていいし、ものは持たなくてもいい。それを全部みんなでシェアする暮らしが「開く」ということになると思うんです。でも「閉じる」となると、できる限り自分の空間の中に、あらゆるものを引っ張ってくる。どちらもこれからの生き方として面白いと思っているので、そのバランスをどのように、同じ空間、コミュニティの中に共存させるかというのが妙だと思っています。

今回、HAUNで実現しようとしているコリビングは、一般的な賃貸マンションよりは「開いて」いて、シェアハウスよりは「閉じて」いることがポイント。

HAUNをどのように使ってほしいですか?

このプロジェクトに関わる中で印象的だったのは、「Mok Architects」の森田さんがお話しされていた「恥ずかしがり屋の人でも心地がいいコリビング」というコンセプト。既存のシェアハウスでは、開かれた共有空間にいるとき、どうしても「全てを人とシェアしなくてはいけない」、「コミュニケーションを取らなくてはいけない」という気がしてしまうと思います。でも、共有空間にいながら、自分の時間に閉じていても心地がいい、そんな景色がHAUNなら実現できると思います。それぞれ気配は感じているし、もし誰かが困っていれば助けられる。それぞれが心地よい距離感でお互いを意識しあっている、公園の広場のような景色が作れるのではと思っています。

公園では、ボールが飛んできたら拾ってあげますよね。そういうことがコミュニケーションのきっかけだと思っていて、それができる安心感が空間に宿っているといいなと思います。

HAUNに期待することは?

HAUNを通して、知らなかった街に住んでみる人を増やしたい。また、HAUNの中にいる人の多様性も作っていけたらと思っています。公園は誰でも入っていける場所だと思いますが、HAUNもそんな、都市のひとつの公園のような存在になれたらいいなと。近しいライフスタイルを好む人で、海外の方やいろいろな年代の方など、集まる人が多様になればなるほど楽しみが増えていくと思います。そんな未来を一緒に描けていけたら。

例えば、短期間日本で働くことになった海外の方が、せっかくだから田端に住んで、蔵前に住んで、という感じで、東京の中でもいくつかの街を楽しんでみたい人を受け入れられるブランドにしていきたいです。家具付きの部屋もあるので、インバウンドの人にも需要があるのでは。探す手間も手続きも、もっと家探しが簡単にできるといいなと思います。かつての私のように、東京で自分の望む住まいを諦めている人に届けられるよう、コミュニケーションをしっかりデザインしていけたらと思っています。

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